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貸倒損失は形式的要件だけでは難しい!?【税務調査】

2021-02-12
ここ15年間で
100万社以上の中小企業が
減っているという
事実を知っていますか?


それに伴って
売掛金や貸付金の
回収ができなくなることが
あります。


回収できなくなったら
その分
経費になるのかというと
そう簡単にはできません。


税務において、
貸倒損失は
非常に厳しい要件があり、

回収が難しくなっても、
おいそれと経費として
認めてくれません。


このため、
実務上は
“書面による債務免除”
をした上で、

貸倒損失を計上することが
ほとんどです。


債務免除をするということは、

債権が
法律上存在しないことになったのと
同様ですから、

原則として
貸倒損失として
認められることになります。


この書面による
債務免除について、

押さえておくべきことが
二つあります。


一つは、
回収がまだ可能であるのに
債務免除をした場合、

それは
自分の利益を放棄して

売掛先や貸付先に
利益を与えたのと
同様であるとして、

“寄附金として課税される場合がある”
ことです。


寄附金課税されると
全額が経費になりませんので、

利害関係がない
他社である場合は
別にして、

グループ会社に対する
貸付金などを
債務免除する場合には、

“回収が現実的に不可能であること”
”債務免除しなければグループ会社の経営が行き詰って自社に不利益が生じること”

といった
合理的な理由が
あることについて、
十分な資料を残しておく
必要があります。


もう一つは、
債務免除は
書面により行わなければならない
という点です。


民法においては、
債務免除は
書面による必要はなく、

債務者に対して
口頭で行っても
問題ないとされています。


一方で、
貸倒損失として
法人税の経費にするためには、

口頭では足りず、
確実に書面によって
債務者に伝える
必要があります。


内容証明のような
仰々しい書面でなくても
問題ないとされていますが、

記録に残るよう、
書面による通知は
確実に必要である
とされていますので
注意してください。


実際のところ、
債権を放棄した
事実は認められるが

法律上の貸倒れに該当しないと、

債務免除の事実は
認められながら

法人税の経費にならないとされた
裁決事例もあります。


ところで、
これだけ見ると、
書面によって
通知することが
法人税における
貸倒れの要件と
思われるでしょうが、

法人税法に
債務者に対して
書面で通知しなければ
経費として認められない
といった規定は
存在しないのです。


この要件は、
国税の解釈である
通達に書かれているものなのです。


国税の考え方として、
債務免除の証拠になる
書面がなければ、

税務調査で
貸倒損失の判断が
難しくなるため、

国税は
通達の中で敢えて
書面で通知することを
要請したと考えられますが、

このような要請が、
法律上の要件であるかのように
取り扱われているのが
貸倒損失の怖いところです。


法人税は
実質に従って
判断することになっていますので、

このあたり甘く考える
傾向もありますが、

“形式要件に貸倒損失は厳しい”
と割り切って、
慎重に対応する
必要があります。


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