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中島祥貴税理士事務所

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役務の提供等の完了前に請求書の発行を受ける処理を行った行為は事実の仮装!?【税務調査】

2019-07-31
納税者は、
平成○年○月○日に発生した
○○による被害の復旧のため、

本件各業者との間で、
修繕工事等の請負契約
または備品等の売買契約を締結した。

 
納税者の職員であるMとNは、

本件各業者に対し、

本件各費用の請求書を

平成24年1月31日以前の日付で
発行するよう
依頼した。

 
納税者は、
依頼に応じて

本件各業者が発行した請求書を基に、

本件各費用の額を
いずれも平成24年1月31日付で
費用として経理処理した上で、

法人税と消費税等の
確定申告をした。 


税務署所属の調査担当職員は、

平成24年11月から平成25年4月にかけて、

納税者の法人税と消費税等の
調査を行った。 


本件調査担当職員は、
本件調査において

本件修繕工事等費用については、
○○の繰入額として
損金の額に算入できるが、

本件備品等購入費用は
本件事業年度の損金の額に、

本件各費用の額は
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に
算入できない旨を、

納税者に指摘した。 


納税者は、
上記の指摘を受け、

平成25年4月19日、
法人税と消費税等の
修正申告をした。 


税務署は、
各契約に係る
修繕工事等の役務の提供
または備品等の引渡しが

本件事業年度と本件課税期間の末日までに
完了していないにもかかわらず、

納税者が、
本件各業者に対し、

本件各費用の請求書を
平成24年1月31日以前の日付で発行するよう依頼し、

当該依頼に応じて
本件各業者が発行した請求書を基に、

本件各費用を
本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に
算入した行為は、

事実の仮装に当たるとして、
処分を行ったことに対して

争った

事案である。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【納税者】、

国税当局の内部規範では、

職員が調査を行った場合、

その調査の終了の際、

調査結果の内容を
納税者または当該納税者の同意がある場合には
税務代理人に

説明しなければならないとされている。


しかしながら、
納税者の同意により、
調査結果の内容の説明を受けることとなった
納税者の関与税理士は、

本件調査担当職員から、
調査結果の内容の
説明を受けなかった。


このように、
原処分は
内部規範に違反した
違法な手続に基づいて
なされたものであり、

本件調査の手続に、
処分を取り消すべき違法があった。 


請求書を
役務の提供等の完了よりも
先に受領し、
代金を支払うことは

広く一般に
行われていることであり、

何らかの事実を
仮装するような行為ではなく、

納税者においても同様に、

請求書を
役務の提供等の完了より
先に受領した行為は、

何らかの事実、
例えば債務の確定の日や
課税仕入れを行った日を
仮装したものではない。 


また、
納税者が
本件各費用を

本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に算入したことは

単なる経理処理の
誤りにすぎない。 


各契約に係る役務の提供等は、
平成24年1月31日までに完了しており、

債務の確定の日と
課税仕入れを行った日も
平成24年1月31日以前なのであるから、

納税者が
同日以前の日付で
請求書を
受領するのは
当然である。 


さらに、
納税者は、

各契約に係る請求書については
平成24年1月31日よりも
後の日付で、

また、
別の契約については
日付が空欄となっている
請求書を
それぞれ受領している。 

加えて、
本件各費用が
翌事業年度に支払われたことや、
請求書を受領した経緯などからすると、

納税者の行為は、
重加算税取扱事務運営指針の
第1の3に該当するから、

帳簿書類の虚偽記載等には当たらない

と主張した。



【税務署】、

本件調査担当職員は、

本件関与税理士に対し、

平成24年11月9日、
同年11月28日と
平成25年4月2日に、

納税者が
本件各費用を
本件事業年度の損金の額と
本件課税期間の課税仕入れに係る
支払対価の額に
算入した行為は

重加算税の賦課対象である旨の
説明を行い、

また、
平成25年4月15日においても、
それまでの説明内容を踏まえた
修正申告書の下書を示した上で、

再度、
調査結果の説明を行った。


したがって、
本件調査の手続に、
原処分を取り消すべき
違法はなかった。


納税者は、
各契約に係る
役務の提供等が
本件事業年度と本件課税期間の末日までに
完了していないにもかかわらず、

本件各業者と通謀の上、
本来であれば
役務の提供等が完了した日以後の日付を
記載すべき
本件各費用に係る請求書を、

本件各業者をして、
平成24年1月31日以前の日付を
記載させてこれを受領し、

費用として
経理処理していた。


納税者のこれらの行為は、

本件各費用につき、
法人税については債務の確定の日を、

また消費税等については
課税仕入れを行った日を

仮装したものといえ、
通則法第68条第1項に規定する
「仮装した」事実があった

と主張した。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どちらの主張が
正しいのでしょうか?


いきなり、裁決を見るのではなく
これはどういう判決になるか
すこし考えてみてください。


税務というと
決算書の数字や申告書をイメージするかもしれませんが、
そもそも税法に則った判断処理のこと
なのです。


その判断処理を間違えると
払う必要のないキャッシュが
会社から失われてしまう可能性があります。


この判断処理を
今まで間違っていた納税者の割合や
なんと7割以上(国税庁のHPより)


判断処理
大丈夫ですか?


本来の裁判判決は
難解で読むづらいものになっていますので、
読みやすいように多少
書き換えています。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

【裁判官の裁決】、

納税者は、

翌期の経費として
計上すべき
修繕工事等の費用と
備品等の購入費用を

当期の経費として
計上したことについて、

単なる経理処理の誤りで、

修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務の提供が完了しており、

また、
修繕工事等の費用と
備品等の購入費用が

翌事業年度に
支払われていることなどからすると、

帳簿書類の虚偽記載等には
該当しないから、

国税通則法第68条《重加算税》第1項に
規定する
事実を仮装したものではない旨を
主張する。


しかしながら、
事業年度末までに
役務の提供が
完了していないにもかかわらず、

修繕工事等の役務の提供や
備品等の引渡しの
完了より前に
請求書の発行を受ける等、

通常と異なる処理を行うことにより
故意に
事実をわい曲した納税者の行為は、
事実を仮装したものと
認められる。


なお、
修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務が完了していることから、

当該完了部分については、
事実を仮装したものとは
認められない

とした。


「国税不服審判所平成26年10月28日裁決」


────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

どこからが故意で
どこまでが故意じゃないか
といったことを
明確にした
判例です。


修繕工事等の役務の提供や
備品等の引渡しの
完了より前に
請求書の発行を受けるは
故意で、

修繕工事等の一部は
事業年度末までに
役務が完了しているものについては、
事実を仮装したものにはならない。


どちらも
その年度の費用に計上すること自体
誤りなのですが、

故意であると判定されれば
重加算税が課され

30%の罰金が課せられる上に
次回以降の税務調査の指定企業と
なってしまいます。


税務調査の際には
重加算税だけは
なんとしても避けなければいけないのです。、


ご相談、ご不安なことが
ありましたら、
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